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米国癌学会(AACR)、コロナウイルスと癌患者との関係を明らかにした

  • 2020-04-29 18:58
  • ACROFAN=辛 承羲
  • seunghee.shin@acrofan.com
 
 
米国臨床腫瘍学会(ASCO)と共に米国二大癌学会である米国癌学会(AACR)は、今年コロナウイルスの余波により毎年行われる年次総会を4月27日、28日の両日間オンラインで開催した。米国癌研究学会の2020年度仮想年次総会(AACR Virtual Annual Meeting 2020)は、4月27〜28日と6月22〜24日、総2回に渡って行われる。

最初の日の27日には、現在進められていたり、完了されたバイオ臨床試験に関する発表が主に続いた。28日には「コロナウイルスと癌」というテーマの総会で始まり、開発進行中の新薬や治療法に関するシンポジウムと総会が相次いだ。

米国東部時間で午前9時に開催された「コロナウイルスと癌(COVID-19 and Cancer)」仮想総会は7つの発表で構成された。各発表では中国の武漢、イタリアのミラノ、フランスのパリ、スペインのマドリッド、イタリアのナポリ、米国のニューヨークなど、世界主要国と都市のコロナウイルス現況と癌患者に関する色んな統計数値が公開されて、それに伴う視点や意見が共有された。

▲コロナウイルス感染後14日以内の抗癌治療とCTスキャンから示された硬化症状は、リスク比(HR)で有意味な結果を示した。(出典:Tongji Hospital)

まず、中国の武漢市に位置する同济医学園(Tongji Medical College)のリ・ジャン(Li Zhang)教授が「中国でコロナウイルスの期間中に行われた癌患者治療に対する経験」をテーマに発表を行った。同济医学院では2020年1月13日から2月26日まで、武漢市の3つの病院からコロナウイルスに感染された癌患者を対象にデータを収集し、重症患者を対象に一変量と多変量解析を進めて危険因子について調査した。この他にも癌治療法の一つである免疫関門抑制剤(ICI)を実施した124人の癌患者とその家族まで追跡調査し、感染率と臨床結果を明らかにしようとしたと発表した。

リ・ジャン教授は「癌患者のうちコロナウイルスに感染した患者は28人であり、中位年齢は65歳、性別は男性が60.7%(17人)であった。25%(7人)が肺癌で、28.6%(8人)が病院関連感染を通じて感染したことが分かった。53.6%(15人)が重症患者で死亡率は28.6%であり、コロナウイルスに感染した癌患者からは攻撃的な症状発現と否定的な結果が表れた。」と述べた。

また、「胸部CTの結果では75%(21人)が肺スリガラス状陰影(ground-glass opacity)、46.3%(13人)が所々に硬化(consolidation)症状を見せたが、硬化症状を見せた患者に重傷への発展リスクがより高いことが分かった。コロナウイルスに感染後14日以内に行われた抗癌治療は、重症患者の割合を有意味に増加させたため、抗癌治療を受けた癌患者を対象にコロナウイルスの検査を活発に進行することが勧告される。そして免疫関門抑制剤の治療を行った124人の癌患者のうち、たった一人だけがコロナウイルスに感染されたことが調査されて、限られたデータ内で免疫関門剤治療とコロナウイルスとの関係を示す証拠は解明するのはできなかった。」と述べた。


一方、イタリアのIRCCS国立癌研究所(Fondazione IRCCS Istituto Nazionale dei Tumori)のマリーナ・グラシノ(Marina C. Garassino)教授とパオロ・アシエルト(Paolo A. Ascierto)博士は、フランスパリのギュスターブルーシー癌センター(Gustave Roussy Cancer Campus Grand Paris)のファブリス・バレシー(Fabrice Barlesi)教授、スペインマドリッドのオクトゥブレ大学病院(Octubre University Hospital)のカルロス・ゴメスマーティン(Carlos Gomez-Martin)博士、米国の大型癌センターのMemorial Sloan Kettering Cancer Centerのルイス・ボイト( Louis P. Voigt)博士、武漢大学中南病院(Zhongnan Hospital of Wuhan University)のホンビンチャイ(Hongbing Cai)教授が、各センター、病院や研究所で行われたコロナウイルスと癌患者との関係について調査を発表した。

主な発表についての内容は後続記事を通じてアクロファンで公開される予定である。