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日立、イタリア国立粒子線がん治療センターから陽子線がん治療システムを受注

  • 2019-12-10 14:55
  • ACROFAN=Bora Kim
  • bora.kim@acrofan.com
株式会社日立製作所(執行役社長兼CEO:東原 敏昭/以下、日立)は、このたび、イタリア共和国(以下、イタリア)のイタリア国立粒子線がん治療センター(Centro Nazionale di Adroterapia Oncologica/以下、CNAO)から、陽子線がん治療システム一式と保守事業を受注した。本受注は、日立にとって、イタリアでは初、欧州では2例目だ。

今回受注した陽子線がん治療システムは、がんの形状に合わせて陽子線を照射できるスポットスキャニング照射技術を搭載しており、高精度な陽子線の照射が可能だ。

CNAOは、イタリア北部のミラノに近いパヴィアにある同国初の粒子線治療センターで、粒子線によるがん治療を行うことを目的とした世界的権威のある医療機関だ。イタリア国内での粒子線治療の普及を推進しているイタリア政府が100%出資する非営利組織CNAO財団によって設立、運営されている。2011年から陽子線、2012年からは重粒子線の治療を行っており、今後さらなる治療と研究を進めるために新たな陽子線施設を建設する。

日立の粒子線がん治療システムは、世界的に著名な病院に納入されており、これまでに60,000名以上の患者が日立のシステムで治療を受けるなど、高い信頼性と実績を有している。また、治療室が1室で都市部の限られた敷地内での設置を可能とするコンパクトシステムをはじめ、一つの加速器で陽子線と重粒子線の治療が可能なハイブリッドシステムなどお客さまのニーズにあわせたシステムを提供している。

日立は今後、先進的な粒子線がん治療システムのグローバル展開をさらに加速させることで、人々のQoL向上や社会価値の向上に貢献していく。