今回の研究マラソンは、全世界の政府、保健機関や研究機関などで提起されたCOVID-19に関連する問題に対する実際の臨床根拠(Real world Evidence)を提供してCOVID-19の研究デザインの確立を目指して行われた。本マラソンでアイキューヴィアは、全世界の主要な国家のデータセットを提供する一方で、アイキューヴィア所属のデータサイエンティスト、疫学者(Epidemiologist)が研究者に参加し、COVID-19診断と治療法として提案された様々な仮説に対する検証を行った。
研究マラソンでは3つの大陸で10カ国の37個のデータベースが活用され、COVID-19と関連したデータは8個が使用された。国内の健康保険審査評価院のCOVID-19のデータもCDM(共通データモデル)に変換されて研究に活用された。
研究マラソン期間中に行われた様々な研究の中で研究者たちは、まずCOVID-19の特徴把握に必要な表現型に対する研究、COVID-19患者の臨床的特徴とともに有症状者の診断を支援するための様々な予測検証を優先進行した。
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これと共に最近COVID-19の治療薬として米FDAの緊急承認を受けたヒドロキシクロロキン(Hydroxychloroquine)の安全性研究も行われた。この観察研究のためアイキューヴィアのデータセット2つを含む計8個のデータが使用され、アイキューヴィアの研究者3人が研究に直接参加した。
安全性の検証のために研究者たちは、データ上の既存関節リウマチの患者が新規に1)ヒドロキシクロロキンとサラゾスルファピリジン(Sulfasalazine)をそれぞれ単独で服用したときの安全性と、2)ヒドロキシクロクイーンとアジスロマイシン(Azithromycin)を併用したとき、ヒドロキシクロロキンとアモキシシリンを併用した場合の安全性をそれぞれ比較観察研究した。ヒドロキシクロロキンとサラゾスルファピリジンを30日間単独服用の際には重症異常反応が観察されなかったが、ヒドロキシクロロキンとアジスロマイシンを30日間併用時の心血管疾患の致死率は2.19倍、胸痛・狭心症は1.15倍、および心不全は1.22倍にリスクが増加することが分かった。ヒドロキシクロロキンの安全性に関する研究は継続的に行われる予定であり、一部の研究結果を基にした論文は医学雑誌に掲載される予定である。
アイキューヴィアとオデッセイが共同主催し、政府や産業界との有機的な関係を持つ英国のオックスフォード大学、オランダのエラスムス病院、米国のコロンビア大学、UCLA、韓国亜洲大学校のような国内外の有数の医学研究機関が参加した今回の研究マラソンは、COVID -19関連最大規模の研究として評価されている。