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ビッグヒットクロニクル(2)「防弾少年団」で表面化したビックヒットエンターテイメントのビジョン

  • 2020-03-24 23:09
  • ACROFAN=柳 在庸
  • jaeyong.ryu@acrofan.com
 
- スポーツビジネスのように韓流がロングランする絶好の機会
- ヨーロッパ式IOCとアメリカ式のMLB、韓流ではこの両方の共存が可能なのか?
- パン・シヒョクの「運命なのだ」

ビッグヒットエンターテインメント(以下、ビッグヒット)が唱えるスローガンが一つある。 「Music&Artist for Healing」対外的に「音楽とアーティストを通じて人々に慰めと感動を与える」がミッションである企業で、関連するビジネスと革新の試みがその方に集中されている構造である。音楽は単に聞いてしまうのではないのが当たり前の現在の基礎で、関連付けられているすべてを込めるという抱負も込められている。

これによって選択と集中がちょうど核心力量に集中されている。コンテンツを披露するアーティストと、能動的に交流しながら成長するファンなど二つのキャラクターだ。ビッグヒットはここでファンの好みに合わせてコンテンツを定期的にずっと出していくアーティストのトレーニングとリフレッシュを最も集中的に実施する。そしてファンとの交流を通じて表れる様々なビジネスチャンスをつかみ、これを恒久的にする役割まで引き受ける。

ぴったり二つ。目指すところが明確だからビジネス部門もぴったり二つに編制される。音楽制作とアーティストマネージメントを担当するレーベル部門とそれに伴う様々なビジネス部門がそれである。この二つは全く別の形の志向点を持つが、幸いにこの二つを覗き見るのに適する事例が歴史的に存在する。おそらく音楽のように最も古い伝統のある所、スポーツ分野である。

■IOCのように...同じ価値観を共有する構造体を指向

▲ビッグヒットエンターテインメントの企業構造

ビッグヒットの母体は、ビッグヒットだ。レーベル全体を代表する名前でもあるビッグヒットは、2005年パン・シヒョク現代表取締役が設立した会社でもある。保有している成功事例は「防弾少年団」。現在盛んに推しているグループは「トゥモローバイトゥギャザー」だ。韓国歴史上、芸能界で最も大きな成功を遂げた「防弾少年団」を保有しているレーベルであるため、企業公開や投資誘致などをすべて引き受けているように見えるのが実情である。だから、現在のレベルの成果を続くことと、防弾少年団のメンバーたちの兵役義務履行の二つが最大の挑戦課題として評価されている。

ソスミュージックは2009年ソ・ソンジン現代表取締役が設立した企画会社で、代表アーティストとしては「ジーフレンド(GFRIEND)」がいる。過去2019年7月29日にビッグヒットに買収されて傘下レーベルに定着した所で、過去ガールグループ「GLAM」をビッグヒットと合弁した歴史がある。傘下レーベル引数が当時縁に基づいていたと思われる。韓国ガールグループの分野で独自の地位を固めた「ジーフレンド」が一番大きい成功事例であるが、彼女らの他に成功事例がないという限界も存在する。だからビッグヒットでも女性アーティストたちをソスミュージックに集めようとする歩みを見せている。ただし、事業の状況に応じて他のレーベルから女性市場開拓を独自に行う場合の懸念が多い。どうしても前例の「GLAM」があるせいか、世間の認識がそうだ。

ポートフォリオで紹介されたBELIFTは、過去2019年3月11日CJ E&M(以下CJ)との合弁で設立された「(株)BELIFT LAB」を意味する。対外的に企画会社の役割をビッグヒットが、放送ネットワークに基づいた成長支援システムはCJが引き受けるという青写真として知られている。現在CJが東南アジアに構築したネットワークを考えると、韓国国籍者ではないメンバーのデビューと活躍が最も期待される状況だ。外国人メンバーは成功事例と失敗事例が克明な状況であるため、これに対する安全装置との肯定的な事例の気がかりなことが今なお残っている。結局事業的な成果が表面的に表れるタイミングが彼らの存在を規定するものと見られる。

▲IOCは独立したキャラクターを併せる最も典型的なマネジメントを示す。

レーベル間のシナジーを出すことと、お互いの実績を追求するうちに衝突しがちな部分を防止し、交通整理することがビッグヒットの主要課題である。これに関して最も類似な事例で見ることができるの存在は、IOC(International Olympic Committee)である。普段は互いに独立して存在する国と種目を併せて国際的に事業を展開する存在だ。明らかに民間で組織した商業活動にも国に準ずる存在として扱われるような位置でもある。この部分が意味するところは大きい。

ビッグヒットをはじめとした傘下レーベルはその構成員のアイデンティティを考えるとき、一般的な親会社と子会社の関係に運営されるには副作用が少なくない。私企業では位階秩序として理解されるが、音源ダウンロードや営業利益などの数値で規定されるのが構成員に士気低下と動機欠如などに表れる素地が大きい。普通に「メンタルが強くすればよい」というふうにアーティストたちを扱ってはならない。そのため性別、国籍など変更できない違いで区別し、独自に存在してお互い尊重するシステムが物理的に完備されるのが安全である。

事業を経営する面では最も重要な収益源が予測されて安定でなければならないというのはもちろんのことだ。レーベル間の関係と将来の拡張性を考える際に、IOCのような伝統的な構造にどのように似ていくのかが部外者の立場から重要である。もちろんIOCもその自体の問題がニュースを通じて知られているまま一つ、二つではない。しかし、このような欠点も定型化された部分であるため、ビックヒットが議長社として革新と成果で克服することを要求されるようになる。

■MLBのように...ビジネスの有機的成長を目指す

▲音楽を母体とした事業は定型化されてから長い。したがってレーベルの内側と外側のシナジーが事業部門の核心力量となる。

ビッグヒットの事業部門は計4つの個々の企業の役割として紹介されている。基本的にレーベルで創出されるビジネス能力を加速させてくれる役割であって、事業アイテムは売上高がでるものと知られている分野を包括する形だ。実務陣であるわけだ。

「ビッグヒットスリーシックスティ(Big Hit Three Sixty)」はコンサート、ファンミーティングなどの公演を担当する組織である。U2などコンサートブランドやゲームコンソールなどでよく使われた数字「360」は、平面上全方位的な対応を意味する事業用語でもあるが、そのため最も多い付加サービスを引き受ける所とみなされる。当然音楽外的活動から出るコンテンツの生産も引き受けて、労務関連で最も仕事が多い場所とも見られる。

「ビッグヒットアイピー(Big Hit IP)」は常にアウト事態が起きる防弾少年団のキャラクター商品事業によく名前が出るプレーヤーだ。自主的に商品を企画して製作することと、外部パートナーとの協業を管制することが主な事業である。また、ポップアップストアなどオフラインスペースを活用したアイデンティティ中心の事業も引き受けることになる。

「beNX」は2018年に設立されたエンターテイメントプラットフォーム企業で、現在のファンコミュニティプラットフォームである「 ウィバース(Weverse)」と、コマースプラットフォームである「ウィバースショップ(Weverse Shop)」が主な事業である。防弾少年団の成功の鍵と評価されているファンとの交流ノウハウがビッグヒットの本当の能力として評価される状況で、まさにその部分を同業に事業化させる役割を担う。韓国国内基準ではポータルカフェのように見えても、同時に海外ではメディアコマースを狙うような気もする両面性が存在する。成長面での方向性が最も注目される側面を備えたおかげで、成功事例が多くなると今後別に出てくることもしばしば言及されている状況だ。

「superb」は音楽ゲームや関連ビジネスモデルを開発するため過去2016年に設立された音楽ゲーム専門企業である。どうやらビッグヒット関連で最も代表的なゲームは過去2019年6月にサービスを開始したネットマーブルの「BTS WORLD」があるが、これは外部の企業力量で製作された事例であって親会社のライセンス事業面で見ている。このためビッグヒットの事業部門であるのに実際所属アーティストに関連する成功事例はない状況。事業多角化の側面で意図的に影響力が弱い領域で新人デビューよりは投資が確実に少ないリズムゲームに色んな試みをしてみるくらいに理解されている。

▲最もアメリカ的なスポーツ「野球」が事業を調整するのに理想的なモデルで見られる。

外部からのビッグヒットの事業部門を理解しようとすれば?MLB公式ホームページデスクトップ版のカテゴリーメニューを見てみよう。ここが最も直感的だと言える。MLBホームページの左側の上には現実で運営される野球スポーツを中心とした主要な商品が人気順に並ばれている。そして画面の右側に行けば行くほど「ファンタジー」している。サブメニューはこれが事業と関係があるのかと思うほどのものもある。この場合はぴったりファンと関係者関連で定義することができるが、いろいろビッグヒットの事業部門紹介と重なる部分である。

MLB事務局は既存事業の安定した運営、そして危機状況での選択と集中を典型的に示すところである。すべての要素の有機的な連携に基づいて、収益性の最大化と長期的なファン層の成長を図る。リーグ創設、トリプルAからシングルAに至るまでのパームシステム構築、ワールドシリーズ興行など歴史的に見ても現在ビックヒットが進むべきの道も典型的に提示してくれる存在だ。

現在のレーベル部門の中核事業は音楽制作やパブリッシング、ビジュアルクリエイティブ、パフォーマンスディレクティング、新人開発、アーティストマネジメントなど5つだが、これを実際のエンターテイメント事業面から見るとどれにも間違いがあってはならない。リスク管理観点から極めてややこしいというのが現実。そのうちに事業があまりにも過度な緊張とストレスにさらされるのが問題点としてよく指摘される。特にビジネス的な側面で核心に集中しすぎると、突発状況に脆弱するだろうと思う視線が多い。これを克服しようとするいくつかの動きで、MLBの歴史を振り返ってみるのはだからこそ有効である。

■スポーツビジネスのように...国際的なバリューチェーン組成の可否が核心

個性が強いアーティスト(=種目)をまとめてレーベル(=国)を作り、これを共同善を追求する集合に作るのに最も優れた業績を収めた所としてIOCを挙げられる。同時に変動性が強い事業をまとめて有機的な連携を創出したところではMLBが最も目立つ存在でもある。それぞれヨーロッパ式か米国式かと問い詰めることもあるだろうが、この両方の融複合が韓流の進む道だということは従事者みんなが共感する側面が多い。

パン・シヒョク代表取締役を中心にビックヒットと関連会社が将来進む道は韓国芸能界の歴史を振り返ってみても、まさに誰も行かなかった道である。だからといって日本や中国がそうだったか考えても、それもまた違う。エンターテイメント事業は内部的な制限により国際的にお金を稼いで見ても、産業面ではローカルの壁を超えるのは出来なかった。防弾少年団の成功を収めたビッグヒットもようやく入り口に立ってドアを開けるが開けないかのレベルである。

それでもっとスポーツビジネスの歴史とその教訓が重要なのだ。IOCとMLBの明るい歴史と暗い歴史...この両方を注目すべき明白な理由をビッグヒットとパン・シヒョク代表取締役は持っている。