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KLMトイレ事件...緊急記者懇談会を開き対国民謝罪文を朗読

  • 2020-02-14 21:23
  • ACROFAN=柳 在庸
  • jaeyong.ryu@acrofan.com
KLMオランダ航空(KLM Royal Dutch Airlines)は、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)と関連し、韓国人に差別的な措置を取ったという論議を起こし韓国のインターネットが注目を集めている。

本事件は、2月10日にオランダ・アムステルダムから出発して大韓民国の仁川に向かうKL855便から発生した。飛行中に韓国人乗客の金某氏は、トイレのドアにハングルで書かれた「キャビンアテンダント専用トイレ」という紙を発見し、これを撮影してキャビンアテンダントに英語なく韓国語だけで書かれたことを抗議すると、副事務長が逆に写真を削除しようとしたという。

当時はその乗客の抗議にKLM側は「コロナウイルスの潜在的な保菌者の顧客からのキャビンアテンダントを守るために決定された事項」だと答え、一歩遅れて英語フレーズを書いたことが分かった。

韓国人乗客の金某氏のインスタグラムをはじめ、ソーシャルメディアは飛行当時に撮影された写真に続き、乗客とキャビンアテンダント間の対話録画まで同乗した乗客たちによってインターネット上で公開された。このように事実が知られた12日からは航空業界はもちろん、インターネットでもネチズンたちの耳目を集中させた。

総277人の乗客のうち韓国人は135人。多数の外国人乗客らも搭乗したうえ、10時間以上密閉されて飛行する該当航空路線の特殊性により、キャビンアテンダント専用トイレがウイルス予防に科学的根拠にも実効性もないという点が韓国ネチズンたちが怒りを感じた部分だ。これに加えてオランダ同胞と留学生の人種差別の経験談まで登場するなど、国民感情と民間交流次元まで議論が拡大されているところだ。

 
KLMオランダ航空は、これに14日午前、フォーシーズンズソウルホテルで緊急記者懇談会を開催し、公開謝罪に出た。以下は、謝罪文専門である。

【KLM謝罪文]

こんにちは。

KLMは2月10日アムステルダムを出発して仁川に来るKL855便であったキャビンアテンダント専用トイレ運営に関連する事案について説明いたしたいと思います。

まず、キャビンアテンダント専用トイレの運営及び公知に関連して、乗客の皆さんに不便とご迷惑をおかけしまったたことに対して、心より申し訳ないという言葉を伝えたいと思います。

キャビンアテンダント専用トイレの運営はKLMの決まった政策はありません。

これらの決定は航空機キャビンアテンダントによって行われ、これに対する通知はハングルのみで行われました。英語の案内フレーズは乗客の指摘があった後に追加記載されました。これはキャビンアテンダント個人の間違いですが、決して軽い間違いではありません。これに当社ははこの事件について謝罪を申し上げます。

当社は一部の乗客の方々を差別的に対応したという指摘を非常に深刻に受け止めています。該当キャビンアテンダントの意図ではないと考えていますが、このような当社の間違いは韓国顧客を差別する行為として解釈されたところ、韓国お客様にご心配をおかけしてしまったたことを非常に残念に思っています。

今回の事案は、KLM本社経営陣に直接報告され、内部的に経緯を調査中でおります。

類似した事態の再発を防止するため、KLMの機内サービス担当である首席副社長「ミリアム・カートマン(Miriam Kartman)」が必要なすべての措置を取る予定でございます。

該当航空便のキャビンアテンダントは韓国乗客に及ぼした被害と関連し、機内運営を統括する高位経営陣と別途面談を持つ予定です。

これとは別個に当社は、昨日すべてのKLMキャビンアテンダントにキャビンアテンダントのためだけに運営されるトイレは許可されないことを告知しました。そして今後仁川から出発及び到着する航空便の運行前に行うキャビンアテンダントブリーフィング時間を通じてこの案件をもう一度強調するようにいたします。

当社は今回の機会を通じて、該当航空機に搭乗して不快感を経験した乗客の皆さんと、今回の事件で精神的な被害を経験した大韓民国の国民全員に謝罪を申し上げます。

ギヨーム・グラス
KLM韓国、日本、ニューカレドニア地域社長

▲KLM韓国、日本、ニューカレドニア地域社長「ギヨーム・グラス( Guillaume Glass)」

▲KLMアジアパシフィック事業開発担当「フランソワ・ジウディーチェリー( Francois Giudicelli)」

▲KLM韓国、日本、ニューカレドニアコマーシャルディレクター「クリス・バン・エルフ( Chris Van Erp)」

▲KLM韓国支社長「イ・ムンジョン」

■問題がスキャンダルに... COVID-19事態で疲労感に染まった韓国社会の鏡のような事件

ソーシャルメディアとメディア報道で議論が大きくなり、大韓民国政府も収拾に乗り出した。

最近、国土交通部は差別的措置を取ったことに厳重に警告し、再発防止方案を用意することを公式要請した。また、韓国国民が外航社の航空機内で差別的措置をされるなどの類似事例が発生しないように航空輸送状況を綿密にモニタリングし、断固に対処していく計画であることも明らかにした。

一方、大韓民国はCOVID-19発症国である中国と、中国を除いて感染確定者最多を記録している日本の間でCOVID-19の世界的拡散を阻止する最前線にある国である。政府と国民が団結して防疫と確定患者の治療に最善を尽くしており、2月末までに一日1万人以上の確診検査が可能となるよう全面的な投資が行われている。

大韓予防医学会と韓国力学会策委員会によると、米国疾病管理本部(CDC)は韓国を感染安全評価1等級に評価している。国際的に公認された世界最高水準の検疫力量に基づいて、韓国の空港と港湾は東アジアとこの地域を経る人々の健康まで守っている。

疾病管理本部の中央防疫対策本部(本部長ジョン・ウンギョン)は14日午前9時基準で28人確定、6134人の検査結果陰性、692人は検査が進行中であると明らかにした。確診者の接触者は総1785人(562人隔離)であり、四日目に追加確診者はいない。 KL855航空便は疑われる患者が一人もいなかった。

▲今回の懇談会を通じて発表された公式立場とその後の措置は、韓国国民と一緒に隣国である日本と中国国民の人権まで守る契機になるものと予想される。